面白かった記事ですのでシェア(*‘∀‘)
以下転載;https://hoiclue.jp/800005480.html?fbclid=IwAR0IWH2m1u4fd-NQBYbjdVYhxH2TcFJ6on4DurPCu0uAzYufUFCYAuLyWCU
子どもに意見を聞くことだけが、尊重することじゃない
−前回、保育者の役割は「子ども一人ひとりを大事に思うこと」とお話してくださいました。
そう、保育って、子どもたちが「他者を信じて生きていっていいんだ」って思える土台を作ることだと思うのよね。
そのためには、子ども一人ひとりを大事にして、その子がその子であることを尊重すること、そして保証することが、すごく大切だと思います。
りんごの木を始めて35年。今も現場に立ち続ける愛子さん
−「子どもを尊重する」って最近保育業界の中でよく耳にしますし、園の方針として「子どもを中心に」と謳っているところも増えている気がします。
そうなのよね。でもね、わたし思うの。「園は子どもが主役とか、子どもの心に寄りそうとか簡単に言うけど、あなたそれやってますぅ?」って(笑)。
「早く片付けて」って命令してないですか、ひどい時、「食べないとおうち帰れないよ」って脅すようなことをしていませんか。「子どもの人格を尊重する」ってお題目で言ってるだけで、できているフリしていませんかって。
−愛子さんの考える「子どもを尊重する」って、具体的にどういうことなんでしょう?
子どもに意見を聞いて、その子の言った通りにさせてあげることを「子どもを尊重すること」だと思っている人って、結構多いと思うの。でも実は、それだけじゃないのよね。
例えば、今日も朝、親と離れられない子がいてね。ずっとお母さんの袖を掴みながら遊んでいたから、お母さんも半分腰があがっている感じだったのよ。
だからね、「ねぇ、ひなちゃん。もうお母さん、お家帰って夜ご飯の用意するってどう?」って聞いてみたの。そしたら「よるごはんのよういは、よるでいいの」って言うのよ、3歳なんだけど(笑)。
「なるほどねぇ。でもお母さん中途半端にいるよ。これだとお母さん、遊ぼうと思っても遊べない。だからわたしとレストランしません?」って、手を差し出して。そしたら、スッと袖を離したのよね。
それから、ずっとお母さんと手を繋いでいた子には、「しょうちゃん、お母さんもうバイバイって感じよ。わたしとにしましょう」って。
子どもたちは心が揺れていても、「この人なら引き受けてくれる」っていう人に会えれば、平気でその人に身を託すのよね。
つまり、その子を尊重するっていうことは、見守り続けることだけを言うわけではないの。“子どもの中途半端にキリをつけてあげる”ことも「子どもを尊重している」ことなのよ。
−たしかに、無理やり引き離すか、「子どもを尊重します」と言って、そのままずっと見守るか。0か100の対応をしてしまいがちかもしれないですね。
そう。どちらかになってしまいがち。
でも、こっちで遊びたい気持ちもあるけど、だらだらだらだら中途半端に「ママ、ママ」ってしている子を見守るのは、子どもを尊重しているわけじゃないのよ。
“決断できる力”を補助してあげられていないでしょう。もちろん、すごく泣いているのに最初から「はい、お預かりします」っていうのも違うわよね。
わたしだったら、8割いけるなと思ったら、そこで「おいで!」ってしてあげるかしら。