多くの虫は分解者と言われていて結局死んだものとか死にかけたものを食っている
ウンチのうんちくという本には、40日間肉食をし悪玉菌のクロストリジウムが増え、体臭がきつくなり、ウンチも強烈なにおいを発するようになったという経験が語られていました。つまり悪玉菌と呼ばれるものも消化吸収する必要があったため増えていたという事です。
悪玉菌と呼ばれていた腸内細菌は、タンパク質や脂質を分解して栄養を取り出す役割があったのでした。悪玉としての常在菌は、人の腸内フローラの大切なメンバーであったわけです。
しかしその過程では、どうしても毒素が作られてしまう。それは他の腸内細菌が無毒化して、便として体外に排出するように出来ているわけです。やはり悪玉菌と呼ばれている菌も実際は人間の身体に役に立っておりました。
大地もやはり同じ構図です。雑草の代表格。スギナ。田舎ならどこでも見かけ刈っても刈っても生えてくる厄介な雑草でした。このスギナも一件邪魔ものかと思いきや、実際は痩せた土地を肥えた土地にする草であります。
他の雑草が生えない酸性の痩せた土壌。そんな場所にスギナは生えます。
スギナは痩せた土地のミネラルを集め伸びます。そして枯れる時、ミネラル豊富な枯れ草となり土の表面に還ります。非常に健気だなぁと感じるのは、さらに土中に張り巡らされた地下茎は硬い土壌を柔らかくします。
とある先生の言葉に、「多くの虫は分解者と言われていて結局死んだものとか死にかけたものを食っているわけで、人間が食う野菜と虫が食う野菜は違う、というのが、道理に合っているわけですよ」という内容の深さを感じずにはいられません。
